星★カフェ日記

テーブルの上のフーガな日常を書き留めています

フーガ

モーツァルト 弦楽四重奏曲 第14番 「春」

モーツァルト(1756-1791)の1782年の作品。ハイドン・セットの1曲。第4楽章がフーガ。モーツァルトは余程この音型がお気に入りだったようで、ここでもジュピター音型が使われています。フーガ楽章に限らずモーツァルトらしい均整のとれた美しさに溢れていて聴…

サン=サーンス 6つのエチュード Op.52 No.5 プレリュードとフーガ

カミーユ・サン=サーンス(1835-1921)の1877年の作品。魅力的な単一主題のプレリュードとフーガ。フランス的な装飾が施されていますが、どこかメンデルスゾーンの面影があります。 Camille Saint-Saëns :Six Etudes Op.52 - No.5 Prelude and Fuge

フランク 前奏曲、フーガと変奏曲 Op.18

セザール・フランク(1822-1890)が1862年に作曲したオルガン曲です。ピアノ編曲のほうもよく演奏されるので、ここではピアノヴァージョンをリンクしておきます。フーガの後でも変奏される前奏曲のメランコリックなテーマがいつまでも耳に残りますね。Cesar Fr…

アントニーン・レイハ ピアノのための36のフーガ Op.36

ベートーヴェン(1770-1827)と同年生まれの作曲家アントニーン・レイハ(1770-1836)の作品。ベートーヴェンは「これはフーガではない」と言ったらしいです。たしかに、それまでのフーガにあるような近寄りがたい雰囲気はないですね。茶目っ気に満ちた変奏曲み…

ブラームス チェロ・ソナタ第1番 Op.38

ブラームス(1833-1897)はベートーヴェンほどフーガは書いていません。この1865年のチェロ・ソナタは、そんな数少ないフーガ(第3楽章)を含む作品になります。ベートーヴェンのチェロ・ソナタの形式を借りていますが、響きは完全にブラームス。大編成の協奏曲…

メンデルスゾーン プレリュードとフーガ Op.35 No.1

メンデルスゾーン(1809-1847)は、バッハのマタイ受難曲の再演など、今日まで続くバロック音楽愛好の礎を築いた人なので、自身もフーガ作品を多く残しています。中でも、この作品(1832)はポピュラー。メンデルスゾーンらしいおごそかな讃美歌風のメロディーは…

ベートーヴェン ピアノソナタ第28番

ピアノの新約聖書と言われるベートーヴェン(1770-1827)のピアノソナタ全集の最後から5番目(1816)の作品です。甘美で繊細な心象風景の第一楽章、気晴らしの屋外活動のような第2楽章、また沈思する第3楽章、でも最後は決心が決まったかのように高らかにフーガ…

モーツァルト 交響曲第41番「ジュピター」

モーツァルト(1756-1791)のみならず、ベートーヴェン以前の音楽のあらゆる要素を集大成した偉大な墓標と言うべき作品。もう、何百回聴いたでしょうか。でも、いまだに終楽章の晴れやかで決然としたフーガを聴くと涙が止まりません。「ジュピター」と呼びたく…

D.スカルラッティ 猫のフーガ(K.30)

ドメニコ・スカルラッティ(1685-1757)は同じ年に生まれたバッハやヘンデルとは違ってフーガはほとんど書いていませんが、このト短調のフーガは有名。ホールトーンスケールを使った主題は当時、聞く人を驚かせたに違いありません。ピアノでシャッフルすると、…

ハイドン 弦楽四重奏曲 Op.20 No.2

弦楽四重奏の父、ハイドン(1732-1809)の弦楽四重奏の中で、おそらく一番最初にフーガ楽章が現れる作品だと思います。モーツァルトを刺激したのは想像に難くありません。明解で健康的。これぞウィーン古典派という感じがします。 The Quatuor Ebène plays Hay…

インベンション第10番

BWV781。ジーグ風のフーガ。多くの議論を巻き起こしたグレン・グールド(1932-1982)のバッハ演奏もすでに古典になりつつあります。ただ、誰も真似できないことにも変わりはありません。真の天才に後継なし。今も憧れの的です。 Glenn Gould-Bach Invention 10…

シューマン 小さなフーガ

シューマン(1810-1856)の「子供のためのアルバム」作品68(1868)に収められている小さな前奏曲とフーガ。わたしのフーガへの憧れは、たぶんこの曲から始まったでしょうか。子供の頃は嫌だったシューマンの表現も、最近は妙にじーんと来ます。歳をとりましたね…